計算機はどこに置く?
インターネットにおいて、ドメイン名なんて所詮ニックネームでしかない。IP-reachableな(すなわちインターネットにつながった)マシンがその名前を名乗れば、それでよいのである。(h)氏も私も、それぞれの大学の研究室において計算機を管理していたため、取得したドメインをその計算機に名乗らせれば、少なくとも卒業まではその計算機でドメインを運用することができる。こうすれば計算機の購入費用などを節約でき、管理もしやすいという大きなメリットがある。計算機を使うことができなければ、自分たちで用意したものを接続すればよいと考えた。
大学に個人的な計算機を持ち込むことは、それほど少ないことではない。ノートパソコンなどが例であろう。しかし…である。独自ドメインを持つ計算機を置くためには、上位のネームサーバにそのドメインを登録してもらわなければならない。すなわち、
しかるべき組織なり担当に申請する必要がある
のである。何らかの「学術的な用途がある」ということを示さねばならないであろう。
学術目的の理由を考える?…めんどくさいなぁ…というか、無理だ…。仕方ないのでどこかの業者に頼むことにする。OCNエコノミーなどで誰かが専用線でも引けば、そこに繋げればいいが、¥38,000は学生個人では負担できないので、やめる。予算的には1万円前後を想定した。
…で、どこに置くか。InternetMagazineの広告ページ(…って、ほとんどが広告みたいな雑誌だけど)を見れば、
月々○○円で www.貴社名.co.jp
…なんて、広告がいくつかある。Webとメールのサーバだけなら、こんなのでもいいだろう。安いところだったら¥3,000くらいからあるようだ。しかし、
まぁ、ほとんど…というか全部「サーバまで用意します。」ですけど。という状況であった。計算機まで用意するのなら、自宅に専用線を引くのが普通なのかもしれない。せっかくサーバを用意するのだから、何でもかんでも自分たちでやりたいというのが心情であろう。root権限をもらえて1万円前後となると、我々の探索能力で発見できたのは次の2社であった。
このうち、さくらインターネットはサーバ持込、PROXはレンタルであった。自分たちで計算機を組みたいということから、また、大阪市内にあるため、搬入もそれほど難しくはないと思われたため、さくらインターネットを利用することにした。
まとめと考察(2)
- WebとMail以外のサーバを置いてくれる業者はそんなにない。
- 逆に、WebとMailだけでよければ、どこにでもある。といってもほとんどは複数のドメインを1台の計算機で管理していると思われるが。
- 自宅や事務所に専用線を引くなら、こういう問題は発生しない。月々¥38,000でOCNエコノミーが引ける時代である。ただし128Kbpsだけど。
ほんの数年後にはADSLやら光回線やらとDynamicDNSなどで自宅サーバが簡単にできるようになったんですが、当時はなかったんですよ!ケーブルテレビ回線での接続なども初期の頃はサーバはおろか、ルータを通した複数台接続でさえ契約上ダメだったんです。